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■小坂町の伝説■



●赤神と黒神のけんか

 

 大昔のこと、十和田湖に美しい女神がいて、糸をつむぎ、機を織って暮らしていた。

 この女神を好きになったのが、男鹿半島に住む赤神と、津軽の竜飛崎に住む黒神であった。黒神は竜に乗って十和田湖を訪ね、赤神は鹿を使わせ米代川を登ってきた。二神はやがてはち合うことが多くなり、ついに心を乱し、争うようになった。

 このときに奥羽の神々は岩木山から戦いを見守ったが、山頂の右手には黒神が勝つという神々、左手には赤神が勝つという神々が並んだが、黒神が勝つと見た神の方が多かったので、岩手山の右の肩が低くなったのだという。

 さて、戦いは黒神の繰り出す竜が赤神の繰り出す鹿を次々と吹き上げ、赤神は血に染まって野山を赤くしながら男鹿へ逃れていった。ところが、勝った黒神が十和田湖の女神を迎えに行くと、そこに女神の姿はなかった。女神は負けた赤神の後を追って、男鹿半島へ行ったのであった。
  黒神はすごすごと竜飛へ戻り、十和田湖を背にして大きくため息をついたため、大地はめりめりと裂けて津軽と蝦夷が分かれ、津軽海峡ができたのだという。

(『秋田の伝説』(角川書店)より(以下角川))

 ものすごく壮大なスケールで描かれる神話的伝承。三湖伝説では、十和田湖は八郎VS南祖坊の舞台で、どちらかというと男くさい印象だが、女神の伝承もあるのである。
 とはいえ、2柱の男神が女神をとりあい、十和田湖で争いとなって、負けた方が男鹿へ逃げて女神とくっつくというのはまるっきり三湖伝説に共通するモチーフである。

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とりあえず十和田湖。


左右非対称の岩木山。


●七滝不動様

 

小坂鉱山の近くに七滝不動様がある。これは、蛇の化身である滝壺に薪を投じて怪我させたのを詫びるために建てたのだという。ご神体の白蛇は御利益があるといって、土建業者や承認の参拝者が多い。(角川)


●川上神社の石灯篭

 

 濁川にある川上神社に2基の石灯篭がある。
  その昔、余路米に住む六という若者が仲間たちと山へ蕗をとりに行ったときに、高滝に向けて用便をしたところ巨竜が現れて飲み込まれそうになったのを、詫びて助かったお礼に奉納したものであるという。(角川)



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