トップページ福島の伝説いわき>各伝説    <凡例
 
袈裟がけ地蔵 
 

 常磐白鳥町に鎮座している地蔵である。

 昔、この地蔵堂に、夜な夜な怪しいものが現れ、通るものを悩ましていた。その噂はすぐに広まり、やがて殿様の耳へまで入るようになったのだった。

 ある晩、内藤候から怪物退治の命を受けた染山某という腕のたつ武士が、この怪しき者を見届けようと地蔵堂へ来てみると、はからずも怪物が現れて染山氏へ挑んできた。
染山氏は、ござんなれと腰の一刀を抜く手も見せず、怪しきものを袈裟がけに切り倒し、この場を去り、殿様に報告した。

 夜明け早々、染山氏他2名がその場を検分すると、アラ不思議や、1メートル50センチの石の地蔵は、袈裟がけに切り倒され、それ以来かの妖怪はピタリと現れなくなったのだった。

参考 『われらが郷土磐崎』

   
   地蔵にまつわる伝説としてとてもポピュラーな話である。何らかの力が加わって、あたかも袈裟ぎりのように割れてしまったお地蔵さまを説明するために、後から付加されたものなのだろうか。

 このお地蔵様は別名(というか本名)駒ヶ沢地蔵尊といい、現在も民家と民家の間にはさまれてこじんまりと鎮座されている。大きさはなかなかでかい。前掛けがかけられていて、一見、傷口は見えないのだが、めくってみると確かに痛々しい傷口が残っていた。

 

袈裟かけ地蔵。割れ目は前掛けで隠されている。

   
  mapion
いわき市常磐白鳥町。磐崎小から数百メートル、県道沿いの民家の裏手に祀られている。隠れているので、じっくり探そう。
 トップページ福島の伝説いわき>各伝説    凡例