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館山のボナリ石  
 

 館山にあるボナリ石は、竹貫三河守の館内に何かの目的で置かれたものらしく、三河守も日ごろからこの石を珍重されていたという。
あるとき、家来の1人が、この石があっては館内が狭くなるから、取り除いてはどうかと申し上げたが、三河守は「石といっても決して粗末にするものではない。自然とは妙にして味のあるものである。」と言ったという。

 数年後の春、竹貫城が攻められた。大軍の前に竹貫城は危うくなり、それを察したかのように敵の軍勢はときの声をあげ、怒涛のことく攻め寄せてきた。
ところがそのとき、予期もせぬときの声があがった。敵はにわかに勢いをそがれ、浮き足立った。竹貫軍はこの時を逃さず、見事にこれを撃退した。そのときの声の主が、この館内の大石であったのだった。

 一説には、敵のときの声が山々にこだまして、ちょうどこの石がうなっているように聞こえたとも言われる。三河守はこれを記念し、牛3頭を埋め、石をボナリ石と名づけたという。また、これからこの城を牛が城と称することとなったという。

参考 『古殿町史』

   
 

 ボナルとは、大声でなくという意味。

 町の中心部にそびえる「館山」に伝わる、歴史色の強い伝説。「実はこだまだった」という合理的な説明が加えられているのが特徴で、人々の「この話は本当なんだ」という強い思いが見えてくるようである。

 それほど高くはない館山には、山頂まで車で行ける道が一応通っている。すれ違うことは不可能な、本当にせまい道だが、途中には「堀跡」などという看板も立っており、この山が山城を形成していたのだなぁと実感。山頂はちょっとした原っぱになっていて、その片隅にボナリ石があった。まさか大声で泣くとは考えられないような、意外にも小さな石だった。

 

草にうずもれかけたボナリ石。
上に記念碑が立っている。


館山頂上の広場。

 
 

館山から麓を見下ろす。

 

館山。鉄塔が見えるだろうか。
ちょうどそこにボナリ石がある。

   
  mapion
古殿町竹貫館山。館山の北裏をぐるっとまわる道の途中から、山の頂上へ続く道へ入ることができ、頂上にボナリ石がある。山道の人・車通りはほとんど無いが、車2台がすれ違うことは困難なので注意。
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