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安珍桜   
 

 白河根田で生まれた安珍という僧がいた。あるとき安珍は、修行のため紀州熊野三山に参ろうと旅立ち、紀州のとある名家に一夜の宿を借りた。その家の娘清姫は安珍に思いを寄せたが、安珍は幼女のきまぐれと考えて契りに答えてしまう。後にこれを偽りと知り激怒した清姫がどこまでも執念深く彼のあとを追ってきたので、安珍は逃げ場を失い、ついに道成寺へ駆け込み、鐘の中に身を隠した。だが、恋に狂った清姫はとうとう蛇体と化し、その鐘に巻きついて、その灼熱の恋の熱気で安珍を焼き殺してしまったという。

根田に伝わる安珍念仏踊りは、彼の冥福を祈った里人がはじめたものといわれる。また、安珍を葬った墓の傍らに桜が生え、それを安珍桜と言ったという。


参考『福島の伝説』(角川書店)

   
   安珍出身地といえば、白石の延命寺に伝わる地蔵尊の伝説で紹介したが、ここでも安珍の出身地を主張している。どちらの地も城下町で、地名に「白」がつくのが共通しているのだが…。しかし、ここにはかつて道成寺にあったという安珍像があったり、墓があったりするので、こちらの方が一枚上手のようである。
 さて、安珍桜だが、もとの木は実はもう枯れてしまったのだそうだ。しかし、安珍の像を祀った安珍堂や墓のまわりには見事な桜が何本も生えており、十分お花見ができるのでご心配なく。
 

安珍堂。

安珍の墓。お堂とは少し離れている。
 

安珍堂周辺の光景。

近くの国道にあった、ダンス&カラオケ清姫

   
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白河市萱根。国道4号を南下してくると、道沿い右手にお堂がある。墓は、そこから看板を頼りに数百メートル。
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