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五器洗の由来  
 

■その1

 昔、ここに白蛇がお姫様に化けて住んでいて、五器(食器)をゴシゴシ洗ったので、この名が起こったという。

■その2

 五器洗に弁天様の清水があり、これを白蛇(はくじゃ)弁天ともいう。ここで弁天様から借りた五器を大盤振る舞いの後ゴキゴキ洗って返したので、この名が起こったという。

■その3

 昔、弁天様に向かって明日振る舞いがあるので食器を貸して欲しいと願うと、翌朝池のほとりに必ず頼んだだけの食器が置いてあった。村人はいつも喜んでこれを使い、終わればきれいに洗って返すことにしていた。ところがある時不心得者がいて、1人分不足のまま返した。弁天様は怒って、その後は決して貸さなくなったという。


参考 『白河市史』

   
   「その1」は音の怪異、「その2」と「3」はほぼ同じで椀貸しの伝説。椀を貸してくれるのはカッパや水神様などがあるが、ここでは弁天さまということになっている。また、借りたものは返さなくてはならないというおきてを破ったがために霊験がなくなってしまったというのもおなじみのパターン。いずれにせよ、「五器」と擬音語の「ゴキゴキ」がかかっているのがおもしろい。

 なお、肝心の白蛇弁天であるが、現在は土地整理によって無くなってしまったということである。弁天が祀ってあった池のあった場所は水路になっており、ほとんどその姿を認めることはできない。残念である。

 

弁天様があったという辺り。今は小川になっている。

   
  mapion
白河市白坂。市街地から南へ白河の関を目指し、途中で右へ曲がると五器洗の地名がある。弁天があったというのは、県道の南に広がる水田のさらに南端。山際を流れる小川である。
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