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血を流した白坂地蔵 
 

 奥州街道白坂宿の観音寺に、白坂地蔵が安置されている。

 霊験あらたかであちこちよりの参詣者が絶えなかったが、安政の某年、旅の浪人が「左様にご利益があるというのなら、汝は生き地蔵か」とわめき、小柄を地蔵の咽もとに突き刺した。
すると地蔵の傷口から血が流れ出し、うろたえた浪人は切っ先の折れた小柄を近くの畑に放り投げて逃げ出した。その後間もなく奇病により息絶えたという。

 昭和30年、住職が尊像のお痛みを取り除こうと、修復を依頼し咽を削ってみると、咽もとにくろい血痕があり、欠けた切っ先が刺さっていたのだという。
この小柄と切っ先は、現在尊像の傍らに飾られている。

参考 『教育のひろば』(白河市教育委員会広報)

   
    観音寺の境内向かって右側に地蔵堂があり、その中に件のお地蔵様が祀られている。そばには記述通り小柄も飾られており、伝説の説明もあった。妖怪変化と思って斬ったら実は地蔵だった・・・という類話はあるが、ここではご乱心の浪人が地蔵と知っての所業。なんとも情けなや、である。
 

観音寺。


向かって右に、地蔵堂。

 

秘仏白坂地蔵。左に小柄が飾られている。


小柄のアップ。

   
  mapion
白河市白坂。国道294号沿いに白坂宿があり、観音寺も道路西にある。地蔵堂は、境内向かって右。普段は開いていないので、お寺の方に頼んで見せていただこう。
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