昔、信夫、伊達両群にまたがる盆地がまだ湖であったころ、鬼が吾妻山から土を運んで水を埋め立ててしまおうとした。ところが、タンガラで二回運んだときに早くも夜が明けてしまったので、仕事を中断した。こうしてできたのが信夫山であるという。
参考 『福島市史』
福島市を見守るように立つ信夫山。夏にはわらじ祭りが催され、月山・羽黒山・湯殿山の三山神社があったり、公園があったり、麓には美術館や図書館があったりと、昔から現在まで市民の生活に密着した福島市のシンボルである。 都市郊外の風景が広がる中、国道13号線を北から走ってきて、信夫山トンネルを抜けると突然市街地へ入るのだが、要するにどでんと居座る信夫山で、駅前から続く市街地がとおせんぼされている格好なのだ。小さいながらも、とにかくすごい存在感である。 「颯爽と立つ」というのではなく、こんもりと盛られたような愛くるしい姿は、いかにもタンガラで運ばれたような姿をしており、巨人伝説が生まれるのも素直にうなずける。