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つるこ
 

■その1

 むかし、木村の館につるこという姫がいた。あるとき、お家騒動でつるこ姫が邪魔になり、逆賊たちが姫を釣鐘に入れて阿武隈川に沈めてしまった。その場所がつるこ渕と言われている。
  その後、乳母が悲しんでつるこ渕の側に身を投げた。そこを七日渕という。

 そのとき大きな鯉が天に昇るのが見えた。これはきっと何かの崇りであるといい、つるこ姫の霊をなぐさめようと川を堰き止めたら釣鐘が出てきた。その鐘は広渡寺に納められたという。

■その2

 むかし、館主がいて、つるこ姫という娘がいた。戦に負け両親は殺害されてしまった。
  1人取り残された姫は村人の世話になっていたが、8日目の朝、姿が見えなくなり、阿武隈川に入水していたことがわかった。そこをつるこ渕といい、七日渕というところもある。

 つるこ渕は渦巻きになっていて、「ボュン、ボュン」と音がする。それが村人には「おつるボュン」と聞こえ、村人が泳ぎに行くと必ず水死すると言われている。

参考 『郡山の伝説』(郡山市教育委員会)

   
 

 姫が入水した渕の伝説。いずれも不吉な内容をかかえていて、かつてこの渕が恐れられていたことが思われます。おそらく水死者が多い難所だったのでしょう。地図を見てみると、郡山市内を比較的ゆるやかに流れている阿武隈川が、磐越道の下をくぐり小和滝にさしかかるあたりから川幅が狭まり、ぐにゃりと数回蛇行しています。現在ではそれほどでもないですが、きっと昔はもっとすごかったに違いありません。不気味な音をたてながら渦を巻く川は、さぞ気味悪かったことでしょう。

 さて、現在のつるこ渕・七日渕はほとんど面影がありませんが、鐘が納められたという広渡(度)寺に今でもその鐘が釣られています。「鶴子の鐘」と称され、さらに伝説を記した看板もあるので(内容は微妙に違います)、ここはぜひ訪れてみましょう。(06-12-05)

 


広度寺山門。


つるこ淵・七日淵のあたり。



広度寺の「つるこの鐘」。


つるこ淵・七日淵のあたりその2。


   
  mapion
広度(渡)寺。西田町鬼生田。境内にはつるこの伝説についての説明板もある。

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つるこ淵・七日淵はこのあたりのことらしい。広度寺から上流2キロほどである。

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