■その1
むかし、木村の館につるこという姫がいた。あるとき、お家騒動でつるこ姫が邪魔になり、逆賊たちが姫を釣鐘に入れて阿武隈川に沈めてしまった。その場所がつるこ渕と言われている。
その後、乳母が悲しんでつるこ渕の側に身を投げた。そこを七日渕という。
そのとき大きな鯉が天に昇るのが見えた。これはきっと何かの崇りであるといい、つるこ姫の霊をなぐさめようと川を堰き止めたら釣鐘が出てきた。その鐘は広渡寺に納められたという。
■その2
むかし、館主がいて、つるこ姫という娘がいた。戦に負け両親は殺害されてしまった。
1人取り残された姫は村人の世話になっていたが、8日目の朝、姿が見えなくなり、阿武隈川に入水していたことがわかった。そこをつるこ渕といい、七日渕というところもある。
つるこ渕は渦巻きになっていて、「ボュン、ボュン」と音がする。それが村人には「おつるボュン」と聞こえ、村人が泳ぎに行くと必ず水死すると言われている。
参考 『郡山の伝説』(郡山市教育委員会)