小和滝に通じるところに七日淵というところがあり、主の大亀がいて晴天の静かな日には付近の川原に上り甲羅を干していた。甲羅の直径は2尺ほどもあり青光りしていたという。
あるとき、藤三郎・平蔵という2人の鉄砲撃ちが数匹の亀が上るところを見つけ、椚の葉の陰に隠れて川原の中央に待っていると亀が逃げ出したので、2発の玉で撃ったら向ってきたので、平蔵が棒で打ち据えた。
これを聞いて見物人が黒山のように集まりその中の1人が1貫文で買い取った。三春の祭りで持ち出したところ3貫文で売れ見世物になったという。
ところが翌年の夏、若者たちが水泳中、この淵で亀のために行方不明になったという。大亀など採るものではないと言い伝えられている。
また、小和滝壺の中に丸く彫られた石があって、その中に金色の茶釜があり、誰が手を入れても取ることができなかった。
あるとき、泳ぎの達者な者が取りに行ったところ、両足が川底にねばり浮くことができなくなり、仕方なく足の平の皮をかき切って浮き上がった。見ると足の平にたくさんのこけらがついていたという。これ以来金の茶釜を取らんとする者がなくなった。
参考 『郡山の伝説』(郡山市教育委員会)