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螺の宮  
 

 螺良岡から福永へ向かう県道の中間、左側の田畑に囲まれた小さなお宮があるが、これを通称「螺の宮」といい次のような話が残っている。

 昔この村の人が田地を開墾していたところ土の中に岩のようなものがあり、それが鍬先で破られて白い水が流れ出したので、怪しんでよく見ると大きなタニシだったということである。

 それから村の人たちはこのタニシを祀って祠を建て、それ以来タニシをとったり食べたりせずに今に至っている。

 お宮の側に螺池という池があり、炎天にもかれず、タニシを放してお祈りすると眼病が治ると言い伝えられている。ある若者が「池が大分汚れている。これではタニシがかわいそうだ」と池の水をくみ出して底に沈んでいる腐った泥をさらってやろうとしたところが、まだ水を干しきらないうちに急に池の中に倒れこんで死んでしまった。「これはタニシの祟りにちがいねぇ」と、その後誰1人として池の水を干そうとする者はいなかったという。

 なお、螺良岡という名もここから呼ぶようになったという。

参考 『会津本郷町史』『会津の伝説』(会津民俗研究会編、S18)

   
 

 「螺良岡」という面白い地名にちなんだ伝説。岩のような巨大な螺がグチャッとつぶれて白い水が出てきたなどという描写が妙に生々しい。螺といえばお堂を火事から守ってくれる螺の伝説がよく見られるが、ここでは眼病に霊験ありということである。

 なお、現在螺の宮は集落の農村公園にあり、明神社の向かって左に小さくたたずんでいる。

 

螺の宮。

   
  mapion
大沼郡会津美里町福重岡。現在の広い県道の南に、螺良岡から八重松、福永と抜ける旧道が通っている。この旧道沿いに農村公園があり、神社がいくつか合祀されている。螺の宮は、お堂に向かって左の小さなお宮である。
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