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鶏橋  
 

 昔、毎晩のように金色に輝く美しい鶏がこの橋の欄干にとまって、高々と宵ドキをつくってはどこかへ飛び去った。町の人たちは、それを何か悪い前兆ではないかと語り合った。その頃、八幡神社に何者かが見事な鶏の絵馬を奉納していた。

 ある夜、不吉な前兆を気にした町人が八幡神社にお参りにいくと、その絵馬から一羽の鶏が抜け出して、橋の方へ飛んでいくのを見た。その人は、さてはこれだったかと思い、金網を持ってきて鶏の絵馬に貼ってしまった。

 果たしてそれから鶏は現れなかった。しかし、その後毎日大雨が降り続き、やがて大洪水となり、町を大いに荒らした。人々はそれで初めて、鶏が八幡様の化身で、洪水を知らせようとしていたのだと知り、沢と橋に鶏の名前をつけて記念としたという。

参考 『仙台市史』

   
   宵ドキをたて、人間に危険を知らせた鶏が、実は八幡神であったという話。鶏というと市内では「鶏塚」が真っ先に思い浮かぶが、宵ドキをたてて危険を知らせようとしたという点がまったく同じである。しかもどちらも人間がその忠告に最初気づいていない。この一致は何を意味するのだろうか。考えていきたい問題である。

 さて、橋は古くからある道に架かっているのだが、現在は国道となって道幅が広がっており、一見橋には見えなくなってしまっている。…しかし、よく見ると、歩道のところにある柵に、ちゃんと鶏のレリーフがついているではないかっ!下を覗いてみると細い川が流れていて、たしかにそこは橋。伝説の跡がしっかりと残っている、良いことだ。
 

鶏橋のレリーフ。
   
  mapion 【Google Maps】
青葉区八幡5丁目。橋っぽくないので、48号線の南側を注意して歩いてみよう。GoogleMapsだと川が流れているのが確認できる。
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