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姥銀杏  
 

 この銀杏は塚の上に立っているが、塚は聖武天皇の御乳人また光明皇后の御伯母であり陸奥国分寺に下ってきていた紅白尼の墓だと言い伝えられている。

 尼が御年八十で亡くなるとき、「墓じるしに銀杏を植えてほしい。乳の出ない女のために乳の出るようにしてやりたい」と遺言した。その後この雌株の銀杏からは無数の乳房がたれたという。

 樹下に姥神を祀ってあって、乳の出るように願を掛ける人々が奉納するおびただしい数の絵馬がかかっている。

参考 『仙台市史』

   
   「苦竹の乳銀杏」などとも言われるこのイチョウ。実際に行ってみると、その圧倒的な存在感には唖然とさせられるに違いない。
 大きく枝を広げた樹齢約1200年の古ぼけた銀杏の木から、おびただしい数の「乳」が垂れ下がり、グロテスクさすらかもし出している。これは見るからに霊的なモノを感じずにはいられない。このあたりが銀杏町といい、昔からシンボル的な存在としてこの木があったということにもナットクである。

  ちなみにこの「乳」は「気根」といって、根の一種らしく、古い銀杏にときたま見られる現象らしい。気根ができた銀杏はこの姥銀杏と同じく女性の信仰の対象となることが多く、全国的に同じような木が見られる。
 

姥銀杏。

銀杏下の小祠。
   
  mapion
宮城野区銀杏町。この地図のとおり有名な木なので、聞けばすぐにわかるだろう。
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