いろは狐さんが、大歌舞伎『天守物語』を観劇して、そのときのようすをイラストつきでレポートしてくれたよ。

いろは狐さん、どうもアリガトウ!

それでは、さっそくしょうかいすることにしよう!

 
     

 

 
 

化け猫、ろくろ首、見越し入道、天狗、河童、狸、狐、鬼(鬼女)、骸骨、

のっぺらぼう、 うぶめ、カマイタチ、朱の盤、豆腐小僧、舌長婆、青鷺、

雪女、刑部姫、亀姫、唐傘お化け、 大蝦蟇、うわばみ、

九尾の狐(玉藻前)、崇徳院、土蜘蛛、お岩様、山姥、白蔵主、

青龍、白虎、朱雀、玄武、孫悟空、猪八戒、沙悟浄…

ここに挙げたのは、みなさんもよく知っている妖怪たちです。

ばけばけくらぶの妖怪図鑑に載っているものもありますね。

さて、この中で、歌舞伎に出てくる(出てきたことのある)妖怪はどれでしょう?

 

答えは…

 

全部です☆

実は、歌舞伎にはたくさん妖怪が出てくるんです。

今回の七月大歌舞伎「天守物語」もそのひとつ。

ということで、私いろは狐が、観劇レポートをお送りさせていただきます☆

メインの妖怪たちは、刑部姫、亀姫、朱の盤、舌長婆…などなど、

「妖怪図鑑」にも載っている有名な面子ばかり。

彼らがどんな姿で舞台に登場するのか、どんな活躍をするのか…

妖怪好きなら要チェックですよ☆

 

それではまず、物語の粗筋をダイジェストでお送りいたします。

 

姫路城の天守閣は、猪苗代城からやってくる亀姫を迎える準備の真っ最中。

侍女たちが露で草花を釣り上げていると、急に天気が悪くなり、ひどい雷雨に。

そこへ天守夫人・富姫(とみひめ)が帰ってきます。

実はこの雷雨は、富姫が知り合いの龍神に頼んで降らせてもらったもの。

大事な妹分の亀姫を迎えるのに、下界の人間たちをおとなしくさせておくためです。

 

やがて亀姫一行が到着します。久しぶりの再会を喜び合い、鞠をついて遊ぶ富姫と亀姫。

お供の朱の盤も侍女達と宴を開き、楽しい時間を過ごします。

亀姫がお土産に持ってきた猪苗代城主の生首をとても気に入った富姫は、

お礼に姫路城の城主が大事にしている白い鷹を捕まえて、亀姫に贈ります。

 

亀姫たちが帰っていった後、鷹匠の姫川図書之助(ひめかわずしょのすけ)が 天守にやってきます。

図書之助は姫路城の城主の命令で、白鷹を逃がした罰として、

恐ろしい魔物が住むといわれる天守の見回りをするよう命じられたのでした。

天守で出会った図書之助と富姫は、お互いに一目惚れしてしまいます。

しかし、図書之助は城主に仕える身なので、勝手なことは許されません。

引き止める富姫を振り切って、図書之助は下界へ戻ります。

 

ところが、(天守へ来た証拠として)富姫から授かった城主のかぶとを持ち帰ったことで、

図書之助はむほん人にされてしまいます。

殺されそうになり、あわてて天守へ逃げてきた図書之助を、

富姫は大きな獅子頭の中にかくまいます。

やがて追っ手が上ってきて、図書之助を探します。

獅子頭は富姫と図書之助を守るために追っ手の侍たちと戦いますが、

目をつぶされて動けなくなってしまいます。

天守の守り神である獅子頭の目がつぶれてしまったので、

富姫や侍女達、図書之助の目も見えなくなってしまいました。

富姫の機転で何とか侍たちを追い払ったものの、

このままでは亀姫や龍神に助けを求めることも出来ず、

再び上ってくるであろう追っ手によって殺されてしまいます。

そうなる前に、富姫と図書之助はお互いの手にかかって死のうとします。

 

ふたりが嘆き悲しんでいるところへ、獅子頭を作った工人の桃六(とうろく)が現れます。

桃六がノミをふるって獅子頭の目を明けてやると、

皆の目も見えるようになります。

抱き合って喜ぶ富姫と図書之助。

ふたりの幸せな未来をあらわすように、夜明けの光が天守に差し込みます。

桃六はふたりを祝い、人間世界の愚かしさを笑い飛ばしながら、ノミをふるい続けるのでした。

 

<おわり>

 

…というわけで、評判どおりの素晴らしさでした。

全編通して妖怪だらけ。しかも、この上なく不思議で妖しくて綺麗な、夢のようなお話。

しかも、すべて一夜のうちに起こる出来事を描いたものなので、テンポも良く、 全く飽きさせません。

全体的なノリはディズニー映画作品に似ています。

「リトルマーメイド」とか「美女と野獣」とか、あの辺りを想像していただけると良いかと。

お若い年齢の方や、舞台観劇初心者の方にもおススメです。

しかしながら何より、妖怪の皆様がステキすぎ!!

妖怪好きや耽美好きさん、幻想モノが好きな方は、是非是非観て下さい。

きっと一生心に残る、大切な財産となるでしょう。

 

それでは続いて、登場人物(?)の感想を、拙画とともにお送りいたします。

 

その他、妖怪的みどころ。

図書之助が妖怪に襲われる場面。(図@)    

 天守に上った図書之助が、一度追い返される場面があるのですが、

 そのときに一つ目の化け物や大こうもりに襲われるんですね。

 図書之助曰く、「野衾かと存じます、大蝙蝠」とのことなのですが、

 「のぶすま」と「こうもり」は同じと思われてるんですね…(笑)

 大こうもりの羽根は、黒い布のフラッグを使っていたようです。

 化け物は顔と手だけ(どちらも巨大。戯曲では「大入道の化け物」と

 されている)を黒衣の方が操っているのですが、

 お化け屋敷みたいで結構怖かったです。

 照明も青−緑系の、いわゆる「冥界色」でしたし…(^^;

 舞台ですから黒衣や仕掛けは丸見えなんですが、

 今回はそれらが見えててもなお、迫力満点でしたよ〜。

暴れる獅子頭。(図A)

 これも獅子舞みたいに、誰かが中に入って

 動かしているのは丸わかりなのですが、

 獅子頭の大きさが半端でないので

 (成人男性一人くらいは飲み込めそう)、

 やはり迫力がありました。

 きっと観客よりも、実際に舞台の上で襲われてる侍たちの方が、

 臨場感たっぷりで怖かっただろうと思います(笑)

 

歌舞伎には難しそうに思えるものもあるけれど、こんなふうに、

楽しくてわかりやすいものもあるんですよ☆(^^)

歌舞伎に出てくる妖怪を、ばけばけくらぶの妖怪図鑑や、

本や漫画、アニメなどに出てくる妖怪たちと比べてみるのも

面白いかもしれませんね♪

それでは、長くなりましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました!

 
 

     
 

いろは狐さん、すばらしいレポートありがとう!

イラストつきで、じっさいに歌舞伎を見ていなくても、ぶたいの様子がよ〜くわかったよ。いろは狐さんがむちゅうでぶたいを見ているのが伝わってくるな〜。

そして今回よくわかったんだけど、歌舞伎って、妖怪好きにはたまらない作品が多いんだね。これを読んで、歌舞伎に行きたくなる人がふえると、とってもイイね!

他のみんなも、妖怪伝説スポットや、妖怪にかんするイベント、今回のような演劇、どんなことでもいいからレポートしてね。待ってるよ〜。

 
     

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