| ぬえ(鵺) |

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頭はサル、体はタヌキ、手足はトラ、しっぽはヘビという、まるでがったいかいじゅうのような妖怪。 ふだんは黒雲の中にかくれており、おそろしい声を出して、人をおびえさせるのだという。 <妖怪情報より>
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◆ものがたり◆ |
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むかしむかし、平安時代(へいあんじだい)のお話です。 平安京(※1)の、てんのうのごしょ(※2)に、まいばん夜中の決まった時こくになると、まっ黒な雲がかかるようになりました。 そして、雲の中からはおそろしい声が聞こえてくるので、てんのうはその声におびえ、ねむることができませんでした。 そこで人々は、強いさむらいに、この黒雲をおいはらってもらうことに決めました。えらばれたさむらいは、源頼政(みなもとのよりまさ)という、それはそれは強い男でした。 頼政(よりまさ)は、弓矢を手に持ち、夜中までじっと待ちました。やがて、空のかなたから、黒い雲がもくもくとひろがり、ごしょの上をおおいました。 「今だ!」 頼政(よりまさ)は、弓矢をかまえると、すべての力をふりしぼり、「エイヤーッ!!」と矢をはなちました。 「ドスッ!!」と矢があたった音がしました。そして、「ギャアー!!」という大きなさけび声がきこえたかと思うと、なにかが黒い雲の中からおちてきました。 見ると、それは頭はサル、体はタヌキ、手足はトラ、しっぽはヘビという、ぬえという名の妖怪だったのです! 人々はおどろき、そしてよろこびました。 「すごいぞ頼政(よりまさ)!ぬえをたいじした!これでもうあの黒い雲もあらわれないにちがいない!」 人々が思ったとおり、それからというもの、黒い雲は2度とあらわれることはありませんでした。 頼政(よりまさ)は、てんのうからたくさんのごほうびをもらい、より強くなるためのしゅぎょうをつづけたということです。
(※1)平安京・・・今の京都市。 (※2)ごしょ・・・てんのうの住むきゅうでん。 |