くずのは(葛の葉)


 
 

 くずのはは、あの安倍晴明(あべのせいめい)の母親であり、そしてその正体は白狐である。

 安倍保名(やすな)という男が信太(しのだ)の森で助けた白狐が、くずのはという女性になってあらわれた。そうとは知らない保名はくずのはと恋におち、やがて子がうまれる。この子がのちに晴明になる。
 ところが、ふとしたことから狐の正体がばれ、くずのはは歌をのこして去っていったのだという。

 いわゆる「動物のおんがえし」の話なのだが、なんともかなしいお話で、むかしから語りつがれてきたものである。それにしても、狐からうまれたことを考えると、晴明がすごい陰陽師(おんみょうじ)だったのもナットクだね。

<妖怪情報より>
・仙狐という話もありますね。葛の葉が死ななければ、玉藻前のようになっていたのではないのでしょうか?(紅葉)

・自分が狐とばれた時、晴明にあげるお乳の代わりに自分の「眼」を抉り取り、それを晴明のおしゃぶり代わりにしてあげたという伝説があります。(阿倍野晴明神社の神主様から聞きました。)(雅)

・昔、安倍保名が美男子であったのですが、結婚は出来なかった。けれども安倍保名は不義密通をしていたと。それを見た葛の葉は、羨ましいと思って、その女に化けたと。そして最後には妊娠してしまい、清明が生まれ た。そして子供をなめる葛の葉に不信感を抱いた安倍保名は、ついにその正体を見てしまった。それは白狐であった。「子供を食べるのか」と思った安倍保名は、葛の葉を殺そうと思ったが、「私はあなたが羨ましゅうてたまらなかったのです。もしも私の死体を見つけたら土の奥深くに埋めて下され」と遺言を残していってしまっ た。ある日葛の葉の死体を見つけてしまった安倍保名は、悲しながらも地中の深くに入れたそうです。 「恩返し」というのはウソでしょうね。(『桃山人夜話』より・紅葉)

・狂言では「芦屋道満大内鑑」(何故道満なの か・・・)、通称葛の葉で知れています。 歌を残したことは、歌舞伎の方でのオリジナルです。(紅葉)

・陰陽師安倍晴明の母。


小春姫作


翔燕作


雅作


ハツヒ作


雅作


マッチャ作

 
 

ずかんのさいしょにもどる