ひので(日の出)


 
 

 真夜中にとつぜん目がさめて、なんだかむしょうにゾクゾクする。時計の音がカチカチとみょうに大きくかんじて、となりの部屋からギシッとぶきみな物音が聞こえてきたり・・・。早くねむりたい、だけどねむれない、早く時間がすぎないか、早く朝がこないか・・・。

 ・・・気がつくといつのまにかまたねむっていて、めざまし時計でふっとおきる。まぶしい光が部屋にあふれ、きのうの夜のモヤモヤはすっきりとなくなっていて、朝の太陽の光がとてもたのもしく思えてくる・・・。

 こんなけいけん、キミたちも1度や2度はあるはずだ。同じ場所、いつもの場所なのに、昼と夜とではなぜこんなに気持ちがちがうのだろうか。

 なぜかというと、太陽の光というのは、魔物がもっともきらうものだからである。夕方、おうまが時が近づくと、妖怪たちはどこからともなくやってきて、きみたちの心の中に入りこむ。ところが、そんな妖怪たちも日の出とともにスタコラサッサとどこへともなくにげだしてしまうのだ。

 ぎゃくに、くらやみのもつパワーははかりしれないものがあるというのがわるだろうか。妖怪とくらやみというのはきってもきれない関係。それはつまり、人間のくらやみにたいするきょうふのあらわれなのである。


太陽のぼりて万物を照せば、君子の時を得、明君の代にあへるがごとし。(『今昔画図続百鬼』より)

 
 

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